寝たきり対策は仲間づくりから
高齢者が寝たきりになってしまうその前に“閉じこもり”という状態を経ることがほとんどだと言われています。閉じこもりとは、その名の通り家の中に閉じこもることで、その状態が続くとやがてふとんやベッドから出ないようになり、いわゆる“寝たきり”ということになってしまうのです。
寝たきりにならないための対策として、外出したくなるような目的を作ることが大切です。「気分転換に散歩でも」といったことでも良いのですが、例えば「友人に会いに」といった目的があった方が、外出する意欲は湧きやすいものです。ですから、まずは出かけたくなるような友人、つまり仲間づくりをすることから、寝たきり対策を初めてみてはいかがでしょうか?
ふだんはどんなに明るい人でも、加齢は止められません。高齢になる、ましてや病気や障がいをもっていたりしますと、外出したり新しい人間関係を構築したりするのが煩わしくなっていくものです。そのため、デイケアセンターや機能回復訓練教室など、年齢や境遇が同じような人が集まる場所に行ってみるのがお薦めです。そうして仲間づくりをすることで、少しでも「楽しい」「生きていてよかった」といった前向きな気持ちになれます。そうなると行動範囲が広がり、むしろ家にいることに退屈を感じてしまうようになるはずです。
仲間づくりの仕方
要介護者に、目的をもって外出させるための仲間づくり。そのきっかけは、まずは介護者から提案してあげると良いでしょう。要介護者が集まるような場所、デイケアセンターやデイサービスセンター、レクリエーションセンター、ショートステイ、機能回復訓練教室などで、介護者同士が挨拶することがスタートです。「ちょっとお話ししませんか?」といった軽い挨拶から、井戸端会議をするような感覚で施設のロビーや公園などで会話を重ねるのも良いでしょう。そうして人の輪をつなげていくことがスタートです。
特にそうした施設では、年に何回か特別なイベントごとがあります。誕生日はもちろん、花見や月見、カラオケ大会、ゲートボール大会…と、それこそ、要介護者が「楽しそう」と思えるようなイベントがありますので、積極的に参加したいですね。
また、障がいをもっているような場合では、障がい者交流プラザや障がい者支援センターといった、同じような境遇の人が集まる場所が、都道府県などの自治体ごとにあるものです。そうしたサークルは自治体の福祉課などで情報が得られますので、実際に足を運んでみるか、ホームページなどでチェックしてみると良いでしょう。