寝返りを介助するとき力のいらない介助法とは
寝ている時に自分でする寝返りは簡単にできるのに、寝返り介助をする時には、何であんなに力がいるのだろう?と思っている方はいらっしゃいませんか。
自分が寝返る時にやっている動作を要介護者にもやってもらえば寝返り介助がグンと楽になるのです。
しかも要介護者にやってもらう動作はたったの3つ。後は介助ポイントを実践するだけです。今回はこの3つの動作と介助するポイントを紹介します。
マヒのない方編
今回はマヒのない方の寝返り介助を紹介します。
まず、自分の行動を思い浮かべてください。寝返りをする時、膝を立てるところから動作は始まるはずです。膝を立てずに寝返りをするのは以外と難しいものです。その次に、体を反転させるために手を上げ、頭を浮かすと自然と寝返りができています。
整理すると…
1.膝を立てる
2.手を上げる
3.頭を上げる
上記3つの動作をしていることがわかります。
これを、要介護者に実践して頂くと寝返り介助が楽にできるのです。
1.両膝を立てる:お尻にかかとが付くくらいがベスト。もちろんできるとこまでで構いません。
2.指を組んで両手を上げる:肩が上げるくらいがベスト。
3.肩・頭を上げる:おへそを覗きこむ感じにすると自然と頭が上げります。
後は、介助者が要介護者の横にスタンバイしましょう。
この時、大切なポイントは、腰と肩の間にいるということです。
腰の位置が体の中心ですので、腰の横が良いのではないかと思いがちですが、膝を立てることを考えますと、腰と肩の間が中心になります。そのため、腰と肩の間にいることがベストです。
最後に要介護者の膝を手前に引きましょう。「押す」という動作より「引く」という動作の方が力が入りやすいため介助する時は、引く動作をすることを心掛けてください。