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認知症高齢者の活動性低下を防ぐにはフレイルティ・サイクルを断ち切るのが一番?

認知症高齢者に対して認知症の進行やBPSDへの対応が優先されるために、健康状態の維持や改善についての配慮が十分でなかったり、疾病や体調不良による認知症症状の増悪に対して誤った対応を行ってしまい、症状の改善が図れなかったり、さらに症状を悪化させたりすることがあります。

認知症高齢者の場合には、確かに認知症という原疾患に対しての治療やケアが、認知症の進行を遷延させるためには主体にならざるを得ません。認知症高齢者の認知症の状態が、脱水や便秘、低栄養など日常生活の中で、しばしば見られる体調不良によって憎悪したり、体調不良の軽快により改善が見られます。認知症の治療やケアと併せて、健康管理を疎かにすることは出来ないと考えられます。

認知症は、記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下によって、認知能力が徐々に低下して行くものであります。たとえ反応性が乏しくなったとしても感情は保持されており、快-不快の感情は、認知症が進行しても最後まで残存しているといわれており、如何に不快の感情を感じることなく、快の感情が感じられるような、認知症高齢者に添ったケアを行うことが、心身の健康だけでなく、認知症の状態を安定、維持することになると考えられます。

フレイルティサイクルは、虚弱の悪循環を示すものですが、認知症高齢者への取り組みについて、日常生活と健康維持について、どのような取り組みから始める事がより良い取り組みになるかを示していると思われます。

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<図1>フレイルティ・サイクル

認知症高齢者の日常生活で、健康状態の維持を図るためには、何が最も必要とされているものなのかを、高齢者の日常生活について知りながら、フレイルティ・サイクルの中から選び出した上で、関連する機能・行動などにも注目しながらアセスメントを行ってゆくことが、高齢者に添ったより良いかかわりへのきっかけになり、フレイルティ・サイクルの悪循環を裁ち切ることが可能になることで、QOLを高めることにつながると考えられます。

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