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-脱水-高齢者が脱水症になりやすいのは若年者に比べると体内の水分量が不足して脱水になってるから?

ヒトの身体は、およそ半分以上が水分で出来ていて、加齢による身体器官・組織の生理的老化に伴いホメオスタシスの低下により、体内の水分構成が若年者に比べると減少しているだけでなく、水分の供給・保持と排泄とのバランスが崩れてしまうことから、体内の水分と電解質(塩分)の減少が起きやすく、そのために脱水症に陥る可能性が大きくなります。

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<図1>脱水症の種類

健康な成人では、1日に2500mlの水分を等しく出納する必要があるとされています。水分と言ってもただ水だけを身体に取り入れれば良いわけではありません。身体から出て行く水分の中には、電解質(塩分)も含まれていることから、塩分の摂取も必要となります。通常ならば食物や飲料を摂取することで、水や電解質の供給は十分に行われていると考えられますが、加齢による生理的・病的老化に伴い水分の出納が崩れている高齢者では、体調変動、体調不良、疾病などが生じると脱水症が容易に起こり得ることになります。

ヒトは加齢に伴う認知機能の生理的・病的老化により、脱水の症状を感じにくくなったり、脱水を訴えることが困難になって来ることが考えられます。脱水が生じると、脱水による電解質減少が原因となって、見当識障害や記銘力低下、せん妄などが生じることがあります。そのために認知症が発症したと思われたり、認知症の方の場合には認知症症状の増悪が生じた考えられてしまう可能性があります。

認知症の場合には、脳の機能低下しているために、自律神経機能の低下が生じていることが原因となって、ホメオスタシスの機能が低下しているために、脱水を起こしやすくなっています。さらに、認知障害のために、口渇感、頭痛、めまい、倦怠感などの自覚症状を訴えることが困難と考えられます。

認知症の方に対する脱水予防は、日常的なケアの中で、生活環境の調整や心身の状態の確認、着衣の調節などについて常に注意を払いながら、活動量や体調に合わせた水分や電解質(塩分)の摂取に配慮した取り組みが必要と考えられます。

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