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狭心症は冠動脈の動脈硬化と心臓への負担が原因となります

狭心症は、動脈硬化のために冠動脈の血管が狭くなり、心筋への血流が減少し、栄養や酸素の供給が不足することで起きる虚血性心疾患のひとつです。運動、入浴、ストレス反応など心臓に急激な負担がかかったときに起こり、短時間に消失することがほとんどの疾病であります。

狭心症は、労作性狭心症と安静時狭心症(異型狭心症)の2つの疾患に分けられています。労作性狭心症は、階段を上ったり、急いで歩いたり、重い荷物を持った時に起きるもので、冠動脈の動脈硬化が進行して、肉体的・精神的負荷が加わって心臓の仕事量が急に増えたときに、冠動脈が必要とする血液を供給できないときに症状が出現します。

労作性狭心症の誘因は、急ぎ足、走る、坂道や階段を昇る、冷たい風に向かって歩く、家事、怒り、悲しみ、興奮、慣れない旅行、排便、セックス、入浴、過食や過飲、冷たい飲み物、喫煙などの肉体的・精神的活動が高まった時となります。

安静時狭心症(異型狭心症)は、夜間(特に早朝)就寝中などの安静時に発作が起き、冠動脈の動脈硬化が軽微にもかかわらず、何らかの原因で血管が突然収縮するれん縮現象によって生じます。夜間、早朝や寒冷曝露によって生じることが一般的です。

狭心症の症状は、突然、心臓のあたりが締めつけられる、圧迫されるような痛みが起こり、左肩、左腕内側に放散します。痛みの性状は、扼感、圧迫感、灼熱感、重圧感、息苦しさなどで、頸部や背部の痛み、顔面蒼白、冷や汗、吐き気などの随伴症状が見られます。痛みの持続時間は、1~15分以内で、通常は2~3分が多いとされています。

狭心症の予防には、動物性脂肪の摂取を減らし、生野菜を多く、魚や大豆、豆腐などを食べる。脂質低下剤の内服といった高脂血症の予防や治療。摂取総カロリーをおさえて、暴飲・暴食を避ける。経口糖尿病剤、インシュリン注射で血糖値をコントロールするといった糖尿病の予防と治療。減塩食、降圧剤の内服という高血圧症の予防と治療などの生活習慣病の予防と治療が必要となります。

その他にも、睡眠不足や過労による身体的なストレスやゆとりのない日常生活で精神的なストレスを持たないための規則正しい生活や、有酸素運動を積極的に取り入れる適度な運動、禁煙が求められます。

日常生活の留意点としては、食事、排便、入浴、運動などはひとつひとつの動作だけでも心臓に負担がかかります。ひとつの動作の後に続けて次の動作に入ると心臓に大きな負担がかかります。ひとつの動作のあとには、30分ほど休んだ後に次の動作を行うようにして、二重負荷を避けることが必要です。また、排便の際にいきみすぎると、血圧を上昇させることになり、心臓に負担をかけてしまうので、排便・便通・便秘に注意が必要です。同様に、入浴時の湯温と長湯、寒暖の差に注意することが必要と考えられます。

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