意外と多い「食事介助」への悩み
介護の初心者の方に介護での苦労をたずねてみますと、意外にも「食事の介助」に関する悩みをよく聞きます。自分以外の誰かに食べ物を食べさせることは難しいことです。特に飲み込む機能が弱っている高齢者の場合には、食事が原因となって、窒息や誤嚥性肺炎を引き起こすケースがありますので、慎重な対応が必要になります。そこで、今回は「食事介助の流れ」を皆様にご紹介いたしますので、確認していただきたいと思います。
食事をする前の準備について
まず、食事時間の前にトイレやオムツ交換を済ませておきましょう。食事は、気持ちのよい状態で食事をしたいものですよね。排泄が終われば、食事をする場所へ移動し、姿勢を整えてください。ベッドで食事をする場合でも、窒息などの危険を減らすために、できるだけ座って食べることを心がけてください。次に、エプロンをかけるなどの身支度をします。食べ物をこぼしてしまう方には、大きなポケットがついたエプロンをおすすめします。こぼれた食べ物がポケットに入りますので衛生的です。実際に食べ始める前には、お茶などを飲むようにすすめてください。口の中に水分を含むことによって、食べ物のとおりを少しでも良くしておきましょう。
食事後の注意点について
そして、ここからは食事の本番です。食事中の介助に関しては長くなりますので、別のページで詳しく説明いたします。食事後は、入れ歯の清掃や歯磨きなどをして口内を清潔にしましょう。食べかすが口内に残っていると、誰でも気持ち悪く感じますよね。食事後の口内清掃はこまめにしてください。また、食事が終わった後の30分から1時間程度は安静にすることが大切です。この時間帯は「食後低血圧」といって、めまいやふらつきの危険性がとても高くなります。しっかりと休憩をとることが重要です。