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介護職としてのバックボーンと自分自身のバックボーン

バックボーンとは、単語としては「背骨」という意味になり、背骨というのはひとの身体を支えているものということから、「ひとや物事の支えとなっているものや考え方」と言う意味と考えられ、一言で言うと心棒(しんぼう)、心根(こころね)と言えましょう。

専門職としての倫理基準は、専門職としてのバックボーン、介護職としての倫理基準は介護職としてのバックボーンと言えます。それぞれのバックボーンは、介護職者が専門職、介護職として介護ケアのサービス・支援の提供を行う際に、日々心がけながら行動しなくてはならない心棒のようなものであります。

バックボーンは、それぞれの立場、役割などによって異なるものとして存在しますが、一人一人の人の中にも根源的なバックボーンが、社会的な立場や役割によって形作られたバックボーンとは別の固有のバックボーンがあることを忘れてはなりません。

介護職者一人一人のバックボーンは、根源的なバックボーンの上に立場、役割によるバックボーンが乗っており、多くの場合は上にある立場、役割の部分が表に出ていますが、時には下に押さえられた根源的な部分が顔を出すこともあります。また、いずれのバックボーンも経験や環境の変化などによって変わって行くように見える事がありますが、バックボーンの「こころ根」の部分まで変わるという事はなかなか難しいことと思われます。

どんなに立派な専門職、介護職としてのバックボーンが提唱されていて、それを身につけていたとしても、肝腎の介護職者固有のバックボーンが無かったり揺らいだりしていては、上位のバックボーンは不安定でこころもとないものとなってしまいます。

介護職者は、専門職、介護職としてのバックボーンの上に立ち、より良い介護ケアの提供を行うためには、まず利用者を知る前に自分自身の生き方の支えとなっているものや考え方、バックボーンを知る事が何よりも重要なことになります。自分自身のバックボーンを知り、利用者やケアチーム、職場の人々などのバックボーンを知ることも、専門職、介護職としてのバックボーンを育てるだけでなく、自分自身のバックボーンも育てる事になります。

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