介護の用語はカタカナ文字が多くて介護保険の用語は漢字ばかりです
介護の用語と介護保険の用語とを比べると、ホームヘルパーは訪問介護員、デイサービスは通所介護、ショートステイは短期入所生活介護、認知症グループホームは認知症対応型共同生活介護、特別養護老人ホームは介護老人福祉施設というふうに、確かに日本語、漢字で表された方が意味がわかり易いものもありますが、なんだか無理矢理日本語にした感じのものもあります。
これは介護保険制度を始めるにあたって法制度を整備する際に、当時の厚生大臣だった小泉純一郎氏が「カタカナ用語は使ってはならぬ」と言い出したことで、顎が上しか向けない官僚達は大臣の意向に逆らうわけがありませんので、社会に広く認知されていることなど考えが及ぶはずも無く、どう考えて見ても無理矢理に日本語にしたような用語を作り出してしまいました。
介護保険の用語として考えられた言葉達は果たして定着したのでしょうか
介護保険制度が開始されて13年、小泉純一郎氏はその後総理大臣となり引退して4年が経って、介護保険制度は未だ定まらずに迷走していますが、小泉純一郎氏は相変わらずのマイペースで時々世間を湧かせているようであります。
本来は法律に基づいた用語を使わなければならないのでしょうが、介護保険法は老人福祉法の上に乗っているような制度なので、老人福祉法上の用語を使うのならば介護の用語として国も目をつぶるどころか国の役人が介護保険の書籍を執筆してもその用語は介護保険法上の用語を使っていなかったり、括弧書きで介護の用語を付記する始末です。
現実的には二重戸籍みたいなものであり、すでに社会的に広く認知された用語を大臣の思いつきで新しい制度では日本語だけで表現してしまいましたが、なじみのある用語を使ってもお咎めなしであれば通じやすい方を使うのは当然の結果であり、介護保険法の用語は厚生労働省の官僚ですら使わないという事になっています。
老人福祉法になくて介護保険法だけにある用語は使われているでしょうか
介護支援専門員といって誰のことを言うか直ぐにわかるのは、余程の介護保険制度通でしょう。ケアマネ、ケアマネージャーと言えば誰のことか直ぐにわかります。
介護保険制度によって作り出された用語も数多くありますが、これもまた日本語だけで表されており実際社会では別の呼称が使われているため、正式名称を言っても誰もピンと来ないというのが実際のようです。