上乗せサービスとは支給基準限度額を保険者が独自に設定したものです
介護保険サービスには国が定めた支給基準限度額が介護サービス利用の上限とされていますが、それはサービス利用者の負担が1割である上限額であって、これを超えた場合には10割を負担すればサービス利用が出来ます。
保険者である市町村が第一号被保険者の保険料を財源にして、国が決めた支給基準限度額を超えて決定することにより行われるサービスを上乗せサービスと言います。
上乗せサービスが適用できるのは、居宅介護サービスと地域密着型介護サービス、福祉用具購入費、住宅改修費の各支給限度基準額となっています。
上乗せサービスを行っている市町村はとても限られていてほとんど見当たらないというのが実情です。
横出しサービスとは介護保険制度に含まれないサービスを行うものです
介護保険制度に含まれない介護サービスを市町村が独自に第一号被保険者の保険料を財源として行うものを横出しサービスと言います。
横出しサービスにはお弁当などの食事の配食、通院などの送迎、外出時の付き添い、紙おむつの支給・購入補助、寝具の丸洗い・乾燥、出張理美容などがあります。これらの多くは介護保険制度が始まる前から市町村の高齢者福祉制度として行われてきたサービスが殆どです。
介護保険が開始されて財源が変更となってそのために対象が制限されたり、費用負担が変更されたりしたものがあるなど結果的にはサービスが後退しているように思われます。
上乗せサービスと横出しサービスの費用負担は全額自己負担ではありません
厚生労働省職員が著者となっている書籍や厚生労働省が委託した調査結果はもとよりインターネット上の情報で上乗せサービスと横出しサービスの負担について誤っているおもわれる記載が散見されます。
上乗せサービスについては支給限度基準額が独自に引き上げられているわけですから、市町村独自の支給限度基準額までは対象サービスの自己負担は1割負担となります。
横出しサービスについても各サービス実施市町村独自にサービス利用対象者、利用方法、利用料等を決定しており、第一号被保険者の介護保険料を財源にしているので利用料については補助が行われており、市町村事に異なりますがサービス利用の負担額は一定額か住民税の課税・非課税で区分されています。