自宅内で高齢者が転倒する危険性
わたしたちにとって、「我が家」は安心できるこころ休まる場所ですよね。しかし、安全であるはずの「我が家」で死亡したり、ケガをしたりする高齢者の数が意外と多いのです。高齢者が自宅で死亡、負傷してしまう原因のひとつは、「転倒」です。健康であるうちは気づかないのですが、自宅内には段差や障害物など、転倒を引き起こす原因がたくさん存在しています。高齢者が安全に「我が家」で生活できるよう、住宅の改修を行う必要性があるといえますね。
「手すり」の設置で転倒問題を解決
すぐにできる住宅改修の方法は「手すり」を設置することです。フローリングの廊下は足腰の弱い高齢者にとってはすべりやすい場所ですので、廊下沿いの壁に手すりを設置すると効果的です。夜間の移動のさいにも、手すりを頼りに移動することができますので、転倒する可能性を減らすことができます。また、階段に手すりを増設することも効果的です。すでに手すりがある階段は多いですが、既存の手すりは健常者を対象とした位置取りになっている場合がほとんどです。高齢者向けに低い位置に手すりを増設すると、より安全に階段の昇降をすることができそうですね。
「手すり」設置費用の支給について
手すりを設置する場合には、介護保険から設置費用が支給されます。手すりの取り付けにかかった費用の9割の金額、最大で20万円が支給されますので、少ない経済的負担で手すりを設置することができると思います。高齢者がいる世帯にとってはたいへんありがたい制度ですよね。設置費用の支給を受けるためには、設置工事を行う前に申請をする必要があります。この制度の利用を検討している方は、担当のケアマネジャーや市役所の介護担当課への相談を事前に行っておくことをおすすめします。