住宅改修以外の制度にどのようなものがあるでしょうか
住宅改修は介護保険の制度で要介護・要支援認定を受けた方を対象として、在宅生活を安全で快適に過ごせるようにする事を目的としています。住宅リフォームという大きな枠組みの中で数多くの制度があり、住宅改修もその中の一つに含まれたいます。
住宅リフォームという枠組みの中に含まれる制度を分類すると、減税、補助(ポイント制を含む)、融資、瑕疵保険と大別されます。
減税は、一定の条件を満たすリフォーム工事を行った場合に、所得税の控除、家屋の固定資産税の減額、贈与税の非課税措置などを受ける事が出来ます。所得税の減税には、投資型減税、ローン型減税、住宅ローン減税があります。減税の仕組みや手続きはとても複雑ですからリフォーム事業者、金融機関などに相談する必要があります。
補助(ポイントを含む)は、国及び地方自治体がリフォーム工事費用等の一部を補助する制度が設けられている場合があります。自治体によって設けられている制度が異なりますので、自治体や事業者、インターネットサイトなどで確認する必要があります。
融資は、住宅金融支援機構や金融機関でリフォームローンが提供されています。あくまでも融資、貸し付けですのでリフォーム工事の規模によっては検討の対象にする必要が出てきます。
瑕疵保険は、リフォーム工事を行う際に工事の施工状況に対する建築士の検査と、工事内容に欠陥があった場合の保証がセットになっており、発注者の依頼で工事施工事業者が加入する保険制度です。保険の加入は行為施工前に行われなくてはなりませんので、工事契約前に事業者に加入手続きの依頼をしなくてはなりません。
住宅改修と同じように支給や補助が受けられる制度はどのようなものがあるでしょうか
リフォーム工事費用の一部が補助される制度には、自治体が窓口となるものとして一定の条件を満たした各種改修工事を対象としたリフォーム支援制度や耐震診断、耐震改修を対象とした住宅・建築物安全ストック形成事業があります。
節電を目的とした制度として、太陽光発電協会が問い合わせ先とされている太陽光発電設備の設置を対象とした住宅用太陽光発電導入支援補助金、環境共創イニシアチブが問い合わせ先とされているエネルギー管理システムやリチウムイオン蓄電システムの導入を対象とした制度などがあります。
住宅リフォーム推進協議会のサイトに住宅リフォーム支援制度検索システムがあります
国土交通省が地方自治体に住宅リフォームに係わる支援状況を調査したところ、47都道府県全部が直接もしくは間接的(市区町村に支援)に支援(補助、融資、利子補給、ポイント発行等)を行っており、地方自治体は1,742のうち1,485の自治体が支援を行っていました。
リフォーム支援の制度数は、耐震診断・耐震改修に係わる支援制度を除く5,447件となっており、リフォーム支援の種類としては、バリアフリー化(高齢者対応リフォーム、障がい者対象リフォーム、等)が最も多く1,402件となっています。
リフォーム支援の方法は、補助(現物支給、給付、商品券、ポイント等)が4,166件となっており、利子補給、融資はそれぞれ150件前後にとどまっており、地方自治体のリフォーム支援制度の支援方法は圧倒的に補助が主体となっています。
リフォーム支援の要件は、リフォーム工事の要件としてはバリアフリー改修が最も多く、発注者の要件はそのたの要件(税金の滞納がない等)が圧倒的に多く2,821件、要件なしがそれに次いで836件で、身体障害者、高齢者、低所得者の順となっています。要件なしは単独要件ですが、その他の要件項目は他の要件と併せて必要な要件となる場合もあります。
全国1、742の地方自治体のうち1,485の自治体が延べ5,447件ものリフォーム支援の制度を設けていますので、各制度と実施自治体をひとつひとつ確かめる事はほぼ不可能に近いと考えられますが、住宅リフォームに係わる支援状況調査を元にして作られた「住宅リフォーム支援制度検索(http://www.j-reform.com/reform-support/)」というサイトがあります。
「住宅リフォーム支援制度検索」は、市町村単位で制度分類ごとの検索をすると活用可能な制度が一覧が表示され、さらに細かい制度の内容も確認することがる出来るようにようになっていますので、住宅改修や住宅リフォームを検討する際にはとても有効な情報が得られます。