トップ > お役立ち情報TOP > コミュニケーションを促す環境 > 情報提供の選択と個人情報保護・プライバシー

情報提供の選択と個人情報保護・プライバシー

介護職が介護ケアのサービス・支援を提供することで知り得た利用者の情報について、介護職は、ケアチームのメンバーとの間で、利用者の情報を共有する事が求められることがあります。

訪問介護サービスを行うサービス事業者と、職員に対しては、各都道府県(政令市又は中核市)の「居宅サービス事業者等の指定基準等に関する条例」の中に守秘義務の規定があります。その他の介護サービスの職員についても、指定基準や関係法令に守秘義務の規定が定められています。

介護ケアのケアチームのメンバーが知り得た利用者の情報について、守秘義務規定があることから、ケアチームのメンバーとの間で情報共有は出来ないと、ケアチームのメンバーが考えているために、情報の提供を拒否する場合があります。

各都道府県(指定都市又は中核市)の「居宅サービス事業者等の指定基準等に関する条例」の中に、介護サービス事業者についての守秘義務規定のについて、「サービス担当者会議等で個人情報を使用する場合は、利用者、家族の同意を事前に文書で得る」ことが義務づけており、ケアチームのメンバーと情報を共有する事は、必要な手続きを行った上で可能となっています。

ケアチームのすべてのメンバーに対して、介護職が知り得た利用者の情報を、すべてを提供する事が必要であるかというと、ケアチームのメンバーそれぞれの職能、職域や立場、役割など、TPOに合わせて、選択的に提供することが適切であるとも思われます。

総務省情報流通行政局地域通信振興課というところが、ICT(Infomation Communikation Techonology≒IT)の利活用のための仕様書では、<図1>「在宅医療・介護情報連携で共有すべき情報」にある情報を、ICTを用いて共有すべきであるとされています。

在宅医療・介護情報連携で共有すべき情報に示されている情報には、利用者の個人情報が含まれており、介護ケアを行うケアチームのメンバーが共有すべき情報と考えられるものが、過不足無く含まれていることが確かめられます。

介護ケアにかかわる居宅サービス事業者等には、守秘義務が課せられていることを意識し、個人情報保護、プライバシーを尊重することが求められます。ケアチームのメンバーは、質の高い介護ケアの提供を行うための協働が図られるよう、情報の共有を行うためのコミュニケーションを行うことが必要となります。

2014062702

<図1>在宅医療・介護情報連携で共有すべき情報



お読み頂いた記事は参考になりましたか?より有益な情報は会員限定のメルマガで無料配信しております。
矢印まずはメールアドレスを入力して会員登録してください。


関連記事
ICTの活用で効率的な情報共有の場と内容を得る事が期待出来ます
風通しの良い人間関係には互いを知り合うことが大切となります
職場でのコミュニケーションはどのように図って行けば良いでしょうか
情報提供の選択と個人情報保護・プライバシー
対人援助職の会議は運営がとても難しいものになりがちです
ケアカンファレンスもコミュニケーションを図る場となり得ます
サービス担当者会議はコミュニケーションを図るための会議です
情報共有の道具としてはICTの利活用が期待されます
まず利用者のために情報の取得や共有の目的はあります

Facebookをされている方は以下より「いいね!」して頂ければ、定期的に情報を配信致します。