サービス担当者会議は、ケアマネージャーの主催で実施される事が、介護保険法で義務づけられている会議であります。サービス担当者会議の開催は、①新規サービス開始にあたって、ケアプランの作成時、②利用者の状態変化など、ケアプランの変更が必要となった時、③要介護認定の更新時となります。
サービス担当者会議は、ケアプランの援助目標に基づいた援助内容を実施する介護サービス事業者や、主治医等の利用者にかかわる関係者全員が参加する事が義務づけられている会議となっています。実態としては、関係者全員の参加が困難な場合が多いのが実情で、やむを得ない場合には、後刻、ケアマネージャーが不参加者の意見を聴取するということになっています。
「サービス担当者会議ガイドライン/上越市医師会」では、情報共有と多職種協働を重視して、サービス担当者会議の目的が定められています。
◎「情報を共有し、多職種協働で援助している実感を持つ、」これが、サービス担当者会議の目的です。「情報」で重要なのは、どのような状態像を目標とするかの≪イメージ≫と、今後予測される≪リスク≫です。(≪≫部下線)
出典:サービス担当者会議ガイドライン/上越市医師会(http://www.joetsu.niigata.med.or.jp/guideline/service_guideline.pdf)
サービス担当者会議の目的について、ケアマネージャーやサービス担当者のコミュニケーションを図ることで、ケアマネジメントやサービス実施の大変さの共感を行う事が出来るとされています。
◎サービス担当者会議を開催すると、ケアマネージャー自分ひとりで背負っていたケアマネジメントについての責任が、参加者全員に分担していただいたことになり、自分自身ずいぶん気分的に楽になれると思います。このことも担当者会議の大きな目的といえるでしょう。
出典:サービス担当者会議ガイドライン/上越市医師会(http://www.joetsu.niigata.med.or.jp/guideline/service_guideline.pdf)
サービス担当者の「ガス抜き」の意味もあります。ご利用者の理不尽な要求に応えている事業者の労をねぎらい、大変さに共感して上げる事も大事です。いずれにせよ、会議が終わったときに、会議に参加した人々が、何かしら参加してよかった/意味があったと思うような会議にしたいものです。
サービス担当者会議は、ケアプランの目標とする状態像の≪イメージ≫と、予測される≪リスク≫の共有が目的であり、ケアマネージャーの持つ責任の分担(責任というリスクの分散)やサービス担当者の「ガス抜き」も大きな目的とされるという、ケアチームに必要とされるコミュニケーションについて、的を射ているガイドラインであると思います。