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介護職は支援の必要な人々の権利を日常的に擁護する立場にあります

高齢者や障害者は、日常生活に支障があると考えられ、サービスや支援の提供を受ける必要性が生じた場合には、すでに権利(人権や尊厳)が阻害されている可能性があります。また、介護サービスや支援の提供が行われるようになってからでも、権利が侵害される可能性は常にあると考えられます。

介護職は、日常的なサービスや支援の提供によって、利用者の権利を守り支える活動を行うとともに、自らが権利の侵害を行っていないか、家族や第三者から権利の侵害が起きていないかについて注意を傾けることが求められています。

介護職が注意を傾ける必要があると考えられる権利の侵害は、生活環境や社会環境が利用者にとって不適切なものであったり、不十分なものであるために、日常生活の安全性や快適性が得られていない状況や、家族などからの身体的虐待や精神的虐待、性的虐待、ネグレクトなどの虐待行為、悪徳商法や詐欺など第三者からの金銭、財産の搾取などです。

介護職は、権利の侵害があると感じられた場合には、ひとりで抱え込むことなく、専門職として速やかに適切な対応、処置などが行える役割を持つ機関や職能を持つ社会資源の活用をはかるために、報連相を適切に行う必要があります。

介護職だけでなくケアマネジメントにおけるチームアプローチを行っているメンバーが利用者の権利の侵害を行っていないか、利用者や家族などとのコミニュケーションにおいてフィードバックを行うことで、相手の考えや思いを確かめたり、介護の質についての振り返りを行って、利用者の権利を守り支えながら利用者中心のサービス、支援の提供が行われているかについてを確かめる必要があります。

介護職は、サービスや支援の提供により、利用者の権利の阻害要因を除去したり、権利の侵害を解消することだけでなく、日常的なかかわりのなかで利用者が受ける権利の侵害について、予防、確認、対応などの権利擁護を担う、利用者にとって一番身近な専門職となります。



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