介護保険制度が行われるようになって、「ケアマネジメント」という考え方、方法が知られるようになりましたが、ケアマネジメントは介護保険制度にはじめて取り入れられたものではなく、また介護保険制度だけのものでもありません。ケアマネジメントは、高齢者支援では「在宅介護支援センター」が、ケアマネジメントの考え方、方法を取り入れて、高齢者への支援を行うことになったの始まりと言われています。
ケアマネジメントとは、「多様なニーズを持った人々が、自分の機能を最大限に発揮して健康に過ごすことを目的として、フォーマル及びインフォーマルな支援と活動のネットワークを組織し、調整、維持する事を計画する人(もしくはチーム)の活動」(Moxley,DP)という定義があります。
ケアマネジメントとは、高齢者だけでなく様々な支援の必要性を持つ人々が、その人本人が自ら持つ機能(能力)を最大限に発揮して健康に過ごす事を目的とします。
ケアマネジメントの目的を達成するために、ケアマネジメントを行う個人やチームは、公的制度、公的団体などのフォーマルな支援、活動や、地域の支援、民間団体・事業者などのインフォーマルな支援、活動を行う組織、個人を社会資源として確保するだけで無く、新たに組織化、制度化する事などを行います。
そして、社会資源を支援を必要とする人とつなげたり、社会資源同士をつなげ合ったり、そのつながりがうまく続けられるように調整を行い、スムーズにケアマネジメントの目的が達成されることを目指します。
ケアマネジメントとは、ケアマネジメントの目的を達成するために、これらの一連の取り組みを、個人またはチームで計画し活動することです。そして、ケアマネジメントを行う者は、ケアマネジメントの目的を達成するために活動する個人またはチームの事です。
介護保険制度でのケアマネジメントも目的、方法は基本的には一般的なケアマネジメントと変わりはありません。支援を必要とする方が介護保険制度の対象者であり、最初の取りかかりをケアマネージャーが行い、ケアマネジメントの中心となるということになります。