介護保険制度で介護サービスは、要介護や要支援の認定を受けて、ケアマネージャーにケアプランの作成依頼をすることで始まります。ケアマネージャーの活動も介護サービスの一つとなっており、介護保険から報酬が全額支払われることになっており、利用者の負担はありません。
ケアマネージャーが利用者からケアプランの作成を依頼されることで、ケアマネジメント過程が開始されます。ケアマネージャーは、ケアプラン作成して利用者に必要なサービス、支援を決定します。そして、ケアマネージャーは、サービス提供者や支援者に活動の依頼を正式に行います。
介護保険制度で提供される介護サービスは、介護保険制度で行われるケアマネジメントのうち、「介護サービス、支援の実施」の過程に当たります。介護サービスの実施には、ケアマネジメントと同様の手続きや過程を採りますので、介護サービスケアマネジメントと呼ぶことが出来ます。
ケアマネージャーからのサービス提供依頼を受託した介護サービス事業者は、事業者が提供する介護サービスにおける介護計画を作成するために、ケアマネージャーが行うアセスメントと同様の手続き、過程を採ることになります。
介護サービスの介護サービスケアマネジメントは、①インテーク、②アセスメントの実施、③介護計画の決定、④介護サービスの実施、⑤モニタリング、⑥評価、⑦終結となります。ケアマネジメントと同様に、②から⑥の過程を利用者のニーズが解消されるまで繰り返して行くことになります。
ケアマネジメントと介護サービスケアマネジメントとの違いは、ケアマネジメントにある「サービス担当者会議」が無い事と、ケアマネジメントの「モニタリング」をケアマネジャーから受けることです。
介護サービスケアマネジメントは、完全に独立したものではなく、ケアマネージャーがケアマネジメントのモニタリング、評価、再アセスメントを行って、ケアプランの変更に伴いサービス提供についての変更があれば、それに従って、介護サービスケアマネジメントも再アセスメントを行うなどの変更を行うことになります。
ケアマネジメントは、「介護サービス、支援の実施」の過程に、入れ子の構造で、介護サービスを実施するために必要となる複数の「介護サービスケアマネジメント」を含んでいると言えます。