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介護事故発生時の判断と対応で結果が大きく変わります

介護事故はいつでもどこでも起きるものという認識を、介護ケアを提供する専門職は持っていなければなりません。どのように利用者に添った介護ケアを行っていたとしても、避けることが出来ない介護事故というものは存在します。

介護事故が発生した場合にどのように対処するかについて、介護保険制度となってから介護サービス事業者のリスクマネジメントの重要性が認識されるようになっており、日常的に介護事故発生時の対応については、マニュアルの整備や手順の周知徹底が管理者やリスクマネージャーによって指導、教育が行われていると思われます。

介護事故が発生した場合には、介護サービス事業所で定められた手順に従って行動することが望まれますが、緊急事態はマニュアル通りの行動を必ずしも許すとは限りません。介護事故に遭遇すれば、事故の大きさにかかわらず心理的な同様は避けられません。そこを冷静に判断し適切な対応を速やかに行えるかどうかで、介護ケアの専門職としてリスクマネジメントのスキルが問われる事になります。

①いつ・・・発生時刻

②どこで・・・発生場所

③だれが・・・事故に遭った利用者 or 事故を起こした利用者

④なにをした・・・事故の内容、程度(身体損傷、意識レベルなどの状態、緊急度)

①から④については、瞬時に確かめ、判断する事が出来るものです。利用者の安全を確保しながら自分が行うこと、誰かに頼むことを即座に判断して、次の行動に移ることになります。

施設系サービスや通所系サービス、一時入所サービスの施設利用サービスと訪問系サービスでは、介護ケアの環境が異なりますので介護事故への対応も異なります。

ひとりの人間が出来る事には限界がありますので、なにもかもひとりで行おうとすることは、リスクを増やすことになります。

施設利用サービスでは、可能な救急処置を行いながら、自分では出来ない対応や処置を他の職員(介護職、医療職など)に応援を頼んだり、リスクマネージャーや管理者への連絡を頼むことなど、介護事故発生時の対応マニュアルに従って必要な手配を行わなければなりません。

生命予後が著しく悪い状態と判断された場合には、何よりも看護職への応援と主治医や嘱託医などへの連絡と判断を求めることになります。状況によっては救急搬送の依頼を行う必要があります。

訪問介護サービスでは、介護事故発生時の対応マニュアルに従い、緊急度、生命予後などの状況に応じてサービス提供責任者への連絡だけでなく医療機関、救急搬送の依頼、医療機関、家族などへの連絡を行う事になります。

介護事故の発生時の対応によって、利用者の予後は大きく変わる可能性があります。初期動作を適切に終えれば、あとはリスクマネジメントに従って、介護ケアの職員として介護事故に対する役割を対応マニュアルに従って行うことになります。

慌ててはいけないといっても、いつもあることではないので、気持ちは急くでしょうし、焦ってしまうのは、誰にでもあることです。状況によっては、思考停止ということもあり得ますが、介護ケアの専門職として、介護事故などの緊急事態に遭った場合に、行動を取りながら気持ちは冷静になる手立てを知っておく必要があります。

参考:介護サービス事業者のための事故発生時・緊急の対応マニュアル/川越市
   http://www.city.kawagoe.saitama.jp/www/contents/1246958078428/files/jikohasseimanyuaru.pdf

   事故発生防止の為の指針/きしろ荘(神戸市・特別養護老人ホーム)
   http://www16.ocn.ne.jp/~kishiro/homepage18/manyuaru/jikomanyuaru.pdf



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