介護施設における「介護保険の適用の有無」
仕事や家事などで忙しい場合や重度の要介護の場合などには、ご家族の介護を自宅で行うことが難しくなります。このような場合に活用できるものが介護施設です。介護施設を利用するときに、多くの人が心配する点が費用の問題です。介護施設には、介護保険が適用される施設と、適用されない施設があることをみなさまはご存知でしょうか?「すべての介護施設に保険が適用されるんじゃないの…!?」、と驚かれる方もいると思います。実は、介護施設は「介護保険の適用の有無」によって分類することができます。
介護保険が適用される「公共型施設」
介護保険が適用される介護施設を「公共型介護施設」とよびます。公共型介護施設では介護費用に保険が適用されますので、利用した費用の1割分を自己負担することになります。支払う金額はたったの1割ですので、月額費用は数万円から15万円前後で済みます。意外と安いと感じる人も多いかもしれませんね。公共型介護施設の代表は、特別養護老人ホーム(特養)です。特養は安い費用で充実した介護を受けることができる反面、高い人気ですので入居するまでに長い期間待たなければならないケースが多いです。
介護保険が適用されない「民間型施設」
対して、介護保険が適用されない介護施設を「民間型介護施設」とよびます。民間型介護施設は介護保険法にもとづいた施設ではありませんので介護保険が適用されません。介護費用は全額を自己負担することになりますので、支払う費用が高額になってしまいます。いわゆる「有料老人ホーム」とよばれる施設は民間型の施設です。最近では契約時の入居金が0円の施設も増えてきましたが、高品質のサービスを売りにしている施設では数千万円もの入居金がかかる場合もあります。民間型施設では介護保険の枠にとらわれないユニークなサービスを提供することができます。お金に関係する重要な問題ですので、「公共型」と「民間型」の区別をしっかりとつけておいてくださいね。