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-レビー小体型認知症-欧米ではアルツハイマー型認知症に次いで2番目に多い認知症がレビ-小体認知症

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies :DLB)は、1995年の国際ワークショップで名づけられた比較的新しい認知症で、欧米ではアルツハイマー型認知症に次いで2番目に多い認知症となっています。また、我が国のレビー小体型認知症患者は、認知症患者のおよそ20%程度となっており、アルツハイマー型認知症、血管性認知症とともに三大認知症と呼ばれています。男性に多く、50~70歳代発症が多く、40歳前後の発症も見られ、80歳以降の発症が増加していると言われています。

DLBは、パーキンソン病(PD)では脳神経細胞の変性・脱落によって、主に脳幹の黒質を中心として青斑核、縫線核などに出現するαシヌクレインが構成成分とされている封入体のレビー小体が、脳の広範な部位に出現するものとなっています。DLBは、レビー小体の出現の分布に従って、①脳幹型、②辺縁型(移行型)、③新皮質型に分類されています。

DLBは、認知機能の動揺、幻視、パーキンソン症状が特徴的な症状として現れるだけでなく、REM睡眠行動障害、自律神経障害などの様々な症状も随伴して現れるとされています。DLBの初期には、認知症が目立たずに、幻覚や妄想、抑うつなどの精神症状が目立ったり、パーキンソン症状が初めに起きることもあります。

≪DLBの中核症状≫

①認知機能の動揺:時間や場所、周囲の状況に対する認知や会話での理解力などに、日によって、時間帯によって、良い時と悪い時に著しい差が目立ったり、日中の傾眠や覚醒時の混乱などが見られます。

②幻視:「壁に虫がいる」、「子どもが部屋にいる」といった具体的な人物や小動物、虫などが見えるという幻覚が、夕方や薄暗い時に多く見られます。幻視以外の精神症状としては、錯視や人物・場所の誤認も生じることがあるとされています。

③パーキンソン症状:動作が遅くなったり、表情が消失する寡動、小股で小刻みな歩行、身体の筋肉がこわばる筋固縮などが見られます。

DLBは、アルツハイマー型認知症や血管性認知症より経過が速いとされており、アルツハイマー型認知症などの他の認知症として診断されていることが多く見られ、適切な治療が行われていない場合が少なからずあるとされており、専門医の診断・治療への受診と早期発見・早期治療が重要であると考えられます。

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