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-若年性認知症-医療機関関係者にも十分知られていないのが若年性認知症の難しさ?

若年性認知症は、18~64歳の間で認知症が発症した人をいいます。介護保険制度が開始されるまでは、概ね60歳未満の若年性認知症の方に対しての介護サービスはありませんでした。介護保険制度が開始されることによって、40歳以上の若年性認知症の方は、介護保険第2号被保険者として、要介護・要支援認定を受けることで、介護サービスの提供を受けることが可能となりました。

平成21年3月に厚生労働省より発表された、「若年性認知症の実態等に関する調査結果」によると、わが国の若年性認知症患者数は、3.78万人(3.61~3.94万人)と推計されています。30歳以降では、5歳刻みの人口階層では、5歳ごとにほぼ倍増する傾向が見られています。

推定発症年齢の平均は、51.3歳±9.8歳となっています。男女比は、男性が多くなっています。発症の原因となる基礎疾患は、血管性認知症・39.8%、アルツハイマー病・25.4%、頭部外傷後遺症・7.7%などとなっています。認知症の症状として最初に気づかれた症状は、もの忘れ・50.0%、行動の変化・28.0%、性格の変化・12.0%、言語障害・10.0%であります。

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<図1>年齢階層別若年性認知症有病率(推計)

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<図2>若年性認知症の基礎疾患

調査結果からわかるように、18歳以上64歳以下のすべての年齢階層に、若年性認知症の可能性が少なからずあることがわかります。もの忘れが始まったとしても、年のせいと考えることはあったとしても、まさか自分が認知症になるとは思わないでしょうし、日々の暮らしに忙しくて受診さえままならないと思われます。

そのようなこともあって、発症から診断がつくまでにかかる時間が、高齢者の場合よりも長くかかり、複数の医療機関を受診された後に、やっと若年性認知症という診断がつく場合もあるとされています。本人や家族、職場はもちろん、医療関係者などですら若年性認知症について、十分に知識や対応について周知されているという状況にありません。

若年性認知症の発症時期が、働き盛りの世代の発症となることから、職場で異変を最初に気がつかれる場合が多く見られることからも、職場内での正しい理解と支援が必要とされています。

参考:若年性認知症ハンドブックなど/北海道(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/khf/ninchishou/jakunenhandbook.htm)

<図1>・<図2>出典:若年性認知症の実態等に関する調査結果/厚生労働省

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