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認知症の人をどのような視点でとらえるかによって似て非なる認知症の定義・5撰

認知症の定義としては、「発達によって一度獲得された知的機能や認識機能などの精神機能が、加齢による生理的老化ではなく、後天的な脳の疾患によって障害を受けることで、日常生活や社会生活に支障が生じている状態にある」と言うことができると考えられます。

認知症の定義は、どのような視点で認知症の原因、症状、経過などを捉えるかによって異なって来ます。様々な認知症の定義の中から5つを選び、ポイントになると思われる語句を抽出してみました。

1.老年医学の基礎と臨床Ⅱ-認知症学とマネジメント-

認知症とは、≪加齢が共通の要因として存在するありふれた疾病≫ということが、「老年医学の基礎と臨床Ⅱ-認知症学とマネジメント-」に記されています。認知症の定義については、同書では「後天的な脳疾患の慢性症状として、知能、記憶、判断、抽象能力、注意力、思考、理解、言語等の高次の精神機能の障害が出現し、日常生活に支障をきたす状態をいう。さらに、これらの症状に、感情、意欲、性格等の障害が加わることがある」とされています。

●後天的 ●脳疾患 ●慢性症状 ●高次精神機能障害 ●日常生活支障 ●感情、意欲、性格障害

2.認知症疾患治療ガイドライン2010

<認知症疾患治療ガイドライン2010(http://www.neurology-jp.org/guidelinem/nintisyo.html)>では、「認知症とは、一度正常に達した認知機能が後天的な脳の障害によって持続性に低下し、日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態を言い、それが意識障害のないときにみられる」とされています。

●正常に達した ●認知機能 ●後天的脳障害 ●持続的低下 ●日常生活・社会生活支障 ●意識障害がない

3.みんなのメンタルヘルス

厚生労働省の<みんなのメンタルヘルス(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_recog.html)>では、「認知症とは『生後いったん正常に発達した種々の精神機能が慢性的に減退・消失することで、日常生活・社会生活を営めない状態』をいいます」としています。

●正常発達 ●精神機能 ●慢性的減退・消失 ●日常生活・社会生活を営めない

4.認知症の人と家族の会

<認知症の人と家族の会(http://www.alzheimer.or.jp/)>のサイトでは、「認知症とは、『一度獲得した知的機能(記憶、認識、判断、学習など)の低下により、自己や周囲の状況把握・判断が不正確になり、自立した生活が困難になっている人の状態』(京都市・盛林診療所院長 三宅貴夫医師)と言うことができます。つまり、『知的機能低下によってもたらされる生活障害』」とされています。

●一度獲得 ●知的機能 ●機能低下 ●状況把握・判断不正確 ●自立生活困難

5.とうきょう認知症ナビ

<とうきょう認知症ナビ(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/zaishien/ninchishou_navi/index.html)>では、「認知症とは、脳血管疾患、アルツハイマー病その他の要因に基づく脳の器質的な変化により、日常生活に支障が生じる程度にまで記憶機能及びその他の認知機能が低下した状態」としています。

●脳器質的変化 ●日常生活支障 ●認知機能低下

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