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-胃がん-慢性の経過を示すことから胃がん検診で見つけられた時には胃がんは発症から何年?

胃がんは、胃の壁の内側にあたる粘膜から発生して、ほとんどが外側に向かって進行して行きます。胃の壁は、内側から粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜の5つの層で成り立っています。

胃がんは、50歳を過ぎた頃から、加齢に伴って男性・女性ともに罹患率が上昇して行きます。男性と女性との罹患の比率は、およそ2:1といわれています。

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<図1>胃がんの年齢階層別罹患率の推移(出典:愛知県がんセンター中央病院)

多くの胃がんでは、胃がんが発生した時の大きさは、30~60μmの大きさで、年単位の時間を経て5mm程度の大きさになることから、発見されたからといって急に進行することはない慢性疾患とされています。胃がんの初期の段階では、自覚症状が出ることは少なく、胃がん検診などで見つけられる時は、胃がんがある程度の大きさになっていなくてはならず、がん発生から既に何年も経っているということになります。

胃がんは、粘膜、粘膜下層までのものを≪早期がん≫、固有筋層よりも深く浸潤(進行)したものを≪進行がん≫と呼んで区別しています。

胃がんの症状は、初期・早期の段階では自覚症状が出ることが少なく、がんの進行に伴って症状が発現して行きます。早期胃がんの症状は、合併する胃潰瘍や慢性胃炎の症状であることが多いといわれています。

≪胃がんの症状≫

●食欲不振

●吐き気・嘔吐

●痩せ

●全身倦怠

●吐血・下血

●腹痛・腹部不快感

●胸焼け

など

胃がんの要因は、喫煙や食習慣などの生活習慣や、ヘリコバクターピロリ菌の持続感染などが考えられています。ヘリコバクターピロリ菌に感染することで、すべての感染者が胃がんになるとは限らないことがわかっています。胃がんの予防には、禁煙と塩分の取り過ぎに注意して、野菜や果物が不足しない食習慣を心がけながら、心身共に胃への負担をかけない日常生活を送ることが必要と考えられます。

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