尿路感染症とは、【腎臓⇒尿管⇒膀胱⇒尿道】を尿路と言います。尿路に起こる感染症の総称を≪尿路感染症≫と言います。尿路感染症には、腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎などがあります。尿路感染症は、病原微生物が外尿道口から逆行性に(遡って)入り込んで発症することが多く見られます。
尿路感染症には、発症の経過によって、急性と慢性に、尿路感染症以外の泌尿器科疾患の有無によって、単純性と複雑性に分けられます。
高齢者の尿路感染症は、泌尿器科以外の疾病に罹患して治療を行っていたり、尿路感染症以外の泌尿器科の疾病(複雑性尿路感染症)がある方が多いことが特徴となっています。ます。そのために、再発や再燃をくり返し、難治性で慢性の尿路感染症に至ってしまうことが多く見られます。また、自覚症状が少ないために、気がつかないうちに慢性の尿路感染症となっていたり、腎機能の低下に至ることがあります。
≪尿路感染症にかからないためのポイント≫
①からだ、特に下半身を冷やさない
②体調に合わせて適度に運動する
③水分は日中多めに、夕方からは控える
④尿意を我慢しすぎない
⑤食事はバランス良く摂り、便通を整える
⑥アルコールは控え目に
⑦身体の抵抗力・免疫力を落とさない
⑧ストレスを溜めない、無理をしない
⑨不必要なオムツや尿漏れパッドなどの使用やカテーテル留置はしない
⑩陰部を清潔に保つ。排便時は前から後ろに拭く
⑪全身性疾患や泌尿器科疾患の治療を正しく、きちんと受ける
尿路感染症は、放置することになれば、慢性になったり、腎機能の低下になるおそれが考えられます。また、症状が見られなくなったり、改善したと思われても、治癒を継続しなければ症状が再燃(再び現れたり、悪化したり)、さらには難治性になったりすることが多い疾病です。
尿路感染症は、排尿という日常生活に大きなかかわりを持つ行為に、多大な悪影響を及ぼす疾患であることから、治療の中断や不徹底によって再発・再燃を繰り返すことが多く見られます。そのために、慢性化や難治化してしまう事が多くあるために、QOLが著しく低下することが考えられます。
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