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弁膜症は高齢化社会の到来により動脈硬化が原因のものが増えています

心臓の血液の流れは、静脈血は、<全身⇒右心房⇒【三尖弁】⇒右心室⇒【肺動脈弁】⇒肺>と流れ、動脈血は、<肺⇒左心房⇒【僧帽弁】⇒左心室⇒【大動脈弁】⇒全身>と流れます。心臓の右心房と右心室とを区切る【三尖弁】、左心房と左心室とを区切る【僧帽弁】、右心室と肺動脈との境となる【肺動脈弁】、左心室と大動脈との境となる【大動脈弁】があります。これらの4つの弁は、心臓の拍動に合わせて、いずれも血液がスムーズに、かつ、逆流をしないように流れるよう開いたり閉じたりしています。

心臓にある4つの弁のいずれかもしくは複数に、弁の開きが悪くなり、血液がスムーズに流れにくくなったり、弁の閉まり具合が悪くなって、血液が逆流するようになる状態を≪心臓弁膜症≫といいます。弁の開きが悪くなり、血液が流れるために余分な抵抗がかかる状態を≪狭窄症≫、弁の閉まり具合が悪くなって血流が逆流する状態を≪閉鎖不全症≫といいます。

心臓弁膜症の主な原因は、●リウマチ熱の後遺症、●動脈硬化、●狭心症、●心筋梗塞、●感染性心内膜炎、●先天性、●変性などとなっています。以前は、リウマチ熱の後遺症によるものでしたが、高齢化社会の進展により、動脈硬化によって引き起こされる病的老化よる心臓弁膜症が増えており、超高齢化社会となることによって、今後も増え続ける可能性があると考えられます。

心臓弁膜症の日常生活上の留意点は、①心臓に負担をかけるような運動や作業を避ける、②体重を毎日測定して増えないように気をつける、③むくみがないかどうか気をつける、④水分制限、塩分制限を行いながらも、バランスの良い食事を心がける、⑤過労を避けて、十分な睡眠と休養を採る、⑥便秘にならないように、規則正しい排便習慣を心がける、⑦温度差に注意して、寒暖差が激しい環境に曝されないように注意する、⑧入浴も浴室や脱衣所を暖かくして寒く感じないようにし、ややぬるめのお湯に入り長湯をしない、⑨心臓の負担につながることから、風邪などの呼吸器感染症に気をつけることなどを注意する必要があります。

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