有料老人ホームとグループホームの違い
皆様は「老人ホーム」という言葉を聞いて、どのような施設を思い浮かべますか。介護に関心や興味がある人でも、老人ホームがどんな施設であるのかを明確に説明できる人は少ないかもしれません。ここでは、しばしば混同されがちである「有料老人ホーム」と「グループホーム」の違いについて紹介します。両方の施設とも入居者が集団で生活をする点では同じですが、施設の特徴や費用負担の面ではっきりとした違いがありますので確認をしてください。
有料老人ホームは介護・食事付き「マンション」
有料老人ホームの特徴をかんたんにまとめますと、介護・食事付きの高齢者共同住宅という形態になります。有料老人ホームは大きなマンションに入居者それぞれの部屋があり、入居者はそこで生活を送ります。健康な入居者の場合は身の回りのことは自分で行いますが、食事や掃除などは施設の職員によるサービスを受けることになります。更に、介護の必要がある入居者の場合は食事などのサービスに加えて介護のサービスを受けることになります。有料老人ホームは「マンション」の性格をもっていますから、入居をする場合には大きな金額を支払う必要があります。高級な施設では1,000万円以上の負担がかかることもあります。
グループホームは「家族」
いっぽうでグループホームの特徴をまとめますと、自立に向けて集団で生活をする家族のような形態になります。グループホームでは認知症高齢者など一人では生活できない人たちがスタッフのサポートを受けながら一緒に生活をします。おおよそ9人程度の入居者で1つのグループになりますので擬似的な家族をつくるかたちです。グループホームの基本的な方針は入居者が自立生活を送ることですので、有料老人ホームに比べますとスタッフのサポートは最小限の範囲です。グループホームでは介護保険を利用しますので毎月の負担は3万円前後で済むことが一般的です。