「報連相」とは、「報告・連絡・相談の略。組織内で十分な意思疎通を図るための作法とされる。」(大辞林)と定義されています。報連相とは、組織内のコミュニケーションを図るための作法という事になっています。
「報告」とは、「与えられた任務について、その結果を述べること」(新明解)と定義されており、上司や同僚、同じ任務に就いている人などに、任務の結果を言葉や文章で示す行動と考えられます。
「連絡」とは、「関係がある人びとに情報などを知らせること。」(新明解)と定義されており、情報を持っている人と関係のある人びとにとって、必要と思われる情報を知るようにするための行動と考えられます。
「相談」とは、「自分だけではよく分からない(決めかねる)事について、他に意見を求める(と話し合う)こと。」(新明解)と定義されており、自分では理解や知識、能力が不十分なために、自己選択、自己決定などが難しいことについて、助言や教示、調整、調停などを求めための行動と考えられます。
あるサイトでは、「報告」は単なる伝言、「連絡」はお知らせ、「相談」はお知恵拝借となっていると述べられていましたが、それよりも、「報告」はお知らせ、「連絡」は伝言、「相談」はお知恵拝借ではないかと思いました。
報連相は、組織内のコミュニケーションを図るための作法となっていますが、「報告」は堅苦しく、「連絡」は曖昧で、「相談」は重苦しい感じがする定義を見ると、とても報連相を行う事が難しく、誰かに「相談」をしなくてはならないと感じてしまいました。
報連相を組織内、組織のためと考えると、堅苦しかったり、曖昧だったり、重苦しかったりします。報連相を組織内だけに限らず、日常的に行われているコミュニケーションの中で、報連相は行われているのでは無いかと考えて見ると、意識する事なく相手によって、報連相を使い分けて行っていることがわかると思います。
コミュニケーションを義務的に考えてしまうと、難しいものになってしまい、出来るものも出来なくなり、コミュニケーションの目的を達成することが困難になってしまいます。報連相を行うことを義務的に捉えるのではなく、コミュニケーションの作法の一つとして、意識の片隅に置きながら、相手とのコミュニケーションを図ることが必要なのではないかと思われます。