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記録に求められているものは客観性と事実です

記録は、誰が読んでも読みやすい文字で書かれていて、誰でもわかりやすい言葉や文章で内容が記されていることが求められます。記録の内容は、介護ケアの専門職として、客観的な見方(観察)によって得られた事実に基づくものであることが必要です。

訪問介護であれば、介護ケアのサービス・支援の提供の内容に加えて、利用者宅を訪問した際に得られた居宅内の状況や、利用者との言語・非言語コミュニケーションを通して得られた情報を、冗長にならないように記さなければなりません。記録は、介護職の感想を記するものでも、類推や憶測を記するものでもなく、目で見て、耳で聴き、鼻や肌で感じたことなどを、客観的に記することが求められます。

定型的な書式にチェックをするタイプの訪問介護記録がありますが、記録は、サービス内容のチェックをすることだけで足りるものではありません。再アセスメント、ケアプランの見直しのためだけでなく、利用者の加齢に伴う心身の状態の変化を知るための大切な情報になります。チェックだけで無く、チェック欄に添えて、サービス提供に対して、利用者の反応や心身の状況などの観察されたことも記すことが必要と思われます。

通信欄や特記欄には、「特に変わりなし」というような記載だけでは、後で経過を見ようとしても、具体的な内容が見られないために、記録の意味をなさないことになります。実際に心身の状況に変化があったにもかかわらず、具体的な内容がなければ、単に見落としていたとされることもあります。記録によって、その時の利用者や介護職の様子を思い出そうとしても、チェックと「特に変わりなし」では、思い出しようがないと思われます。

記録には、利用者の心身の状況やサービス・支援の提供に特に変わりが無かったとしても、利用者のコミュニケーションや室内の様子など、その日の利用者の状況やサービス・支援の状況を想起が出来るような記載が必要であります。



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