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介護保険制度の今よりも将来の不安ばかりが論じられています

平成12年(2000年)の介護保険制度開始から14年が経ました。平成24年度の統計によりますと、第1号被保険者数は、平成12年度は2,242万人だったものが、平成24年度末では3,094万人となっています。要介護・要支援認定者数は、平成12年度は、256万人だったものが、平成24年度末では、561万人になっています。

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<図1>第1号被保険者数の推移

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<図2>要介護・要支援認定者数の推移

介護サービス受給者数の1か月平均は、平成12年度では、184万人だったものが、平成24年度では458万人になっています。平成24年度の介護サービス受給者の内訳は、居宅サービス受給者が338万人(73.8%)、地域密着型サービス受給者が33万人(7.2%)、施設サービス受給者が87万人(19.1%)となっています。

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<図3>介護サービス受給者(1か月平均)の推移

介護サービス給付費の1か月平均は、平成12年度では2,936億円でしたが、平成24年度では6,382億円となっています。平成24年度の介護サービス給付費の内訳は、居宅サービス給付費が3,404億円(53.3%)、地域密着型サービス給付費が669億円(10.5%)、施設サービス給付費が2,309億円(36.2%)となっています。

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<図4>介護サービス給付費(1か月平均)の推移

介護保険制度は、制度開始以来3回の見直しが行われてきていますが、いずれも後ろ向きの見直しとしか考えられないものばかりで、利用者の負担は重くなり、制度は複雑化して行くばかりで、「社会で支える」とか「利用者本位」という理念とはほど遠い実態にあると考えざるを得ません。

介護保険制度の見直しの度に、介護サービス利用の抑制策が次々と進められて行くことで、要介護・要支援認定者の数が増えて行く中で、要介護者の増加に比べて要支援者の増加が著しい事は、国の目論見通りになった数少ない施策ではないかと考えられます。

平成26年度は、介護保険制度の4回目の見直しの年となっており、消費税増税があったにもかかわらず、再び後ろ向きどころか、要支援認定者の切り捨てとも考えられる制度改定が検討されております。

介護ケアのサービス・支援を提供する人々に対しては、利用者本位、利用者主体を求めながら、肝腎の介護保険制度について、国は将来の危機を述べ立てることで、利用抑制と切り捨てには真剣に取り組むばかりで、一向に利用者本位の利用者が主体となる制度へと向かう気配すら無いと言わざるを得ません。

図・出典:平成24年度 介護保険事業状況報告(年報)/厚生労働省



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