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カンジダ症はヒトと常在菌のカンジダが病原性を示して発症します

カンジダは、約150種類の酵母で、ヒトと共生している常在菌です。カンジダは、皮膚、口腔、咽頭、腸管、女性の生殖器周辺などに常在して棲息しています。免疫機能が正常なヒトでは、常在している場所で棲息している限りは病原性を示すことはありません。宿主(ヒト)の免疫力が衰えたり、常在菌のバランスが崩れた場合に、湿度,熱が加わるなどして、増殖に適した環境になると病原性を示してカンジダ症が発症することになります。

カンジダ症の発症のリスクは、暑い気候、ぴったりした衣服、ガーゼ付救急絆創膏の長時間貼付、劣悪な衛生状態、小児や高齢者のオムツや下着の交換頻度の低下、抗生物質による常在菌バランスの変化、糖尿病、妊娠、免疫機能の低下などが要因となります。

カンジダ症の好発部位は、指の間、腋窩、乳房の下、陰股部などです。おむつ皮膚炎もカンジダの可能性があり、水仕事を絶えず行う人やマニキュアを不適切に行うなどの場合にはカンジダ性爪炎および爪囲炎となる可能性があります。

カンジダ症は、接触感染による疾患です。カンジダ症の症状は、口、膣、皮膚の表面では、白や赤の斑点が生じて、痒みや刺激感を引き起こします。カンジダ症の治療は、抗真菌薬の塗り薬や内服薬が処方されます。ステロイド剤は症状の増悪を引き起こしますので、セルフケアは行わずに医療機関への受診が必要です。

介護職員がカンジダ症の発症を予防するには、免疫機能を正常に保つために規則正しい日常生活を過ごして、体力の維持・向上に取り組むことが必要です。介護ケアのサービス・支援の提供場面では、日常的手洗いを「1ケア1手洗い」、「ケア前後の手洗い」を励行し、手指を良く乾燥させることが必要となります。



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