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ご両親の財産が狙われているかもしれません…悪徳業者の事例と対策を紹介します

悪徳業者の餌食になった認知症姉妹の事例
 2006年、埼玉県に住む認知症の姉妹の財産を狙った悪質な事件がありました。この事件では、姉妹の判断能力が衰えていることにつけこんだ悪徳リフォーム業者が、不要なリフォーム工事を姉妹に結ばせていました。この姉妹の財産を狙った悪徳業者の数は16社、合計契約金額はなんと5,000万円を越えていたとのことです。工事代金の支払いに行き詰まった姉妹の家が競売にかかったことで事件が発覚しました。姉妹は4000万円の預金を全額失い、借金だけが残りました。高齢者の介護に携わる者としては許すことのできない事件です。

高齢者の財産を狙う悪徳業者
 日本人が保有する金融資産のうち、大部分は65歳以上の高齢者が持っているそうです。悪徳業者はこの膨大な高齢者の資産を狙っているのです。悪徳業者は高齢者だけで暮らす世帯を狙ってやって来ます。「健康食品」や「高級寝具」などの商品を売りつけるケースもありますし、「自宅のリフォーム工事」や「水質検査」などのサービスを契約するように迫るケースがあります。特に認知症の高齢者は、商品の内容や金額の妥当性などを適切に判断する能力が衰えている場合がありますから、悪徳業者に言われるがままに購入したり、契約したりしてしまうのですね。

高齢者の財産を守るための制度
 このような悪徳業者による被害を避けるためには、契約に必要な通帳や印鑑を預かってくれる「日常生活自立支援事業」によるサポートを受けたり、判断能力が衰えた高齢者を保護したりすることができる「成年後見制度」を利用することができます。特に「成年後見制度」では、一度は契約してしまったものであっても、本人に大きな不利益が及ぶ場合には契約を取り消すことができる場合があります。高齢者の財産を悪徳業者から守るための制度は充実しつつありますので、皆様のご家族の状況に応じた制度を利用したいものですね。



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