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介護事故には個人情報の漏洩も含まれます

福岡市の介護保険事故報告(http://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/sesakusuishin/life/jikohoukoku.html)で、平成23年度の介護事故で2番目に多かったのが、「職員の違法行為・不祥事」で307件でした。この「職員の違法行為・不祥事」のうち300件が「個人情報の漏洩」となっています。平成23年度だけが突出して「職員の違法行為・不祥事」及び「個人情報の漏洩」が多くなっています。

「職員の違法行為・不祥事」というと、贈収賄や横領、飲酒運転などを思い浮かべますが、そのほとんどが「個人情報の漏洩」という、介護保険という制度ならではと言える、個人情報(個人データ)の取り扱いについてのコンプライアンス違反による介護事故となっています。

福岡市の平成23年度の介護事故報告を確認すると、パソコンの記憶媒体として使用しているUSBメモリの紛失となっています。USBメモリは小さくて持ち運びに便利ですが、持ち運んでいるうちに落としたり、置き忘れによる紛失や車上荒らしなどの窃盗に遭ったりするなどの事故となってしまいがちです。

記録類など事業所外へ原則持ち出し禁止のものについては、カンファレンスで必要な場合も、必要最小限度の資料を管理者の許可を得て持ち出すようにしなくてはなりません。USBメモリなどのパソコンの記憶媒体を事業所外に持ち出すことはもちろん、私物のパソコンで個人情報(データ)を扱うことも不適切な行為となります。

平成23年度に300件もあった「個人情報の漏洩」は、平成24年度には100件となり1/3までに減少したとはいえ、依然として多くの事故が起きています。個人情報の取り扱いにはくれぐれもコンプライアンスを守ることは勿論のこと、取り扱いに注意をしなくてはなりません。

介護ケアの提供で起きる介護事故だけでなく、USBメモリの紛失という事でも、個人情報(データ)が入っていれば介護事故として扱われ大きな問題となります。基本は持ち出し禁止の個人情報をやむを得ず持ち出す場合には、個人情報が入った書類をカバンに入れたなら、カバンは電車の棚や床には置かずに手に持つ。座席に座ったら膝に乗せることで、自分の身体から絶対に離さずに目的地まで移動することが、個人情報を介護事故から守る唯一安全な方法と考えられます。



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