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介護職の持つ大きな社会的役割を果たすことが求められています

介護保険制度は、「高齢者を社会で支えてゆく」という事を目的としています。介護職は、介護保険制度の目的を果たすために、大きな社会的役割を持っていると言えます。

介護職は、少子高齢化社会で支援を必要とされる人々への、介護ケアを行う中心的役割を担う専門職と言われます。介護分野の中では確か社会的役割を果たすことを目指すために、介護職の専門性を高めることや質の高い介護ケアの提供、安定した仕事が続けられる体制作りなどの取り組みが必要とされています。

介護職の現実は、介護分野で言われている取り組みを行う前に、増え続ける介護ケアのニーズの前に、いかに多くの人手を得るか、そして、介護ケアを提供して行くことを優先せざるを得ない状況となっています。そのために、介護職の知識、技能、経験などに応じた介護ケアの提供や、安定して仕事が続けられる体制作りなど、介護職にとって必要とされる取り組みの多くは、現実の前には手が回らず後回しにされてしまっています。

介護職に求められている社会的役割を示すものとして、介護職の人数の変化を見てみると、平成12年には54.9万人であった介護職の人数が、平成22年には134.3万人となり、平成37年には240万人以上が必要とされています。介護職の社会的役割として量的な必要性がさらに大きくなります。

介護職の人数についての動向を、平成21年と平成22年で比べてみますと、平成21年では128万人から平成22年では134.3万人と6.3万人の増加が見られました。平成21年と平成22年の間で、21.8万人もの離職者が出ており、28.1万人の就職者がいることになります。

平成22年では6.3万人の増加となっていますが、それは就職者と離職者の差であって、実際には8.1万人の転職者を除いた20万人が新たに介護職として仕事を始めた事になります。介護職員の6人に1人以上が新人ということになっています。

介護職に求められている社会的役割の質的な面については、なかなか求められる状態となるには、まだまだ時間がかかると言えそうです。社会的役割の質的な面を達成するには、仕事を安定して長く続けられる体制作りが早急に必要と考えられます。

介護職は、「高齢者を社会で支えてゆく」という大きな社会的役割を持って介護ケアを行うことになります。介護職に求められている社会的役割を維持するには、介護職の人数だけで無く、安定した介護ケア体制が必要となります。そのためにも、社会的に注目されている賃金の問題だけでなく、何よりも安定した仕事が行える環境作り、一人の介護職がやりがいを持ちながら仕事を続けて行き、利用者へ安定した介護ケアを提供し、担当が変わっても介護ケアのレベルは引き継がれるような体制作りが求められます。

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