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介護職はサービス、支援の提供や対応のためにノーマルを知る事が大切です

介護職は、日常生活で利用者が接する最も身近な専門職として、サービス、支援の提供を行っています。介護職は、利用者だけでなく自らのノーマルな状態を知っていないと、利用者へのサービス、支援の提供、対応の場面で適切な判断と行動が難しい事態が生じる可能性があります。

ノーマライゼーションの8つの原理には、「ノーマルな」という言葉がいくつも出て来ます。ノーマライゼーションの対象となるのは、「ノーマルでない状態」であるとされる障害者や社会的マイノリティの人々であります。ノーマライゼーションの原理には、ノーマルの定義が記されていますが、これもまたわかりにくいものとなっています。

日常生活の中でも、「ノーマルな」ことについては、どちらかと言うと「当たり前のこと」で、特別に意識されるものでは無いことが多いと思われます。その一方で、疾病、障害など「ノーマルでない」ことについては、いろいろな情報を得ることが出来ますし、意識、無意識に疾病や障害などについて、気にかけてることがあると思います。

ところが、疾病に限らず「ノーマルでない」状態になったときに、自分の「ノーマルな」状態がわかっていないことに気がつかされると思います。そしてまた、疾病、障害だけでなく、生活上のあらゆる「ノーマルでない」情報はあるにもかかわらず、「ノーマルな」情報の少なさに驚かされると思います。

「異常(病気)を知るには、まず正常(健康)を知らなくてはいけない。医学は、異常ばかりに関心を示していて、正常に目を向けようとしていない」と、昔、あるお医者さまが言われていました。この言葉は、医学に限らず専門職(家)と呼ばれる人がいる分野には、共通する考え方だと思います。昔に比べますと、専門職(家)も一般社会も正常に目を向けるようになりましたが、まだまだ、異常に目が向けられる傾向が強いと言えます。

介護職は、まず自らの「ノーマルな」状態を知る為に健康状態や日常生活を確かめる事が必要だと思います。さらに、QOLやICFをチェックすることも自らを知る良い手立てだと思います。そして、利用者へフィードバックを行いながら、利用者について知る事が望ましいと考えられます。

利用者の「ノーマルな」状態を知る事は、利用者の今在る日常生活だけでなく、これまでの暮らし、人生を知る事も必要となります。高齢者は、QOLでも言われていますが、長い人生(加齢)が利用者の状態に強く影響していると考えられます。また、自らのことにも言えますが、支援を必要としている方にとって、今在る状態が「ノーマルな」状態では無い場合が多いと思われます。

利用者の「ノーマルな」状態を知るという事は、今在る状態、過去の状態、そしてまた未来の状態が相当する場合があります。ケアマネジメントが始まる前の事を知る事は勿論ですが、サービス、支援の提供が始まってから後も、常にフィードバックを忘れずにコミュニケーションを行う事が重要です。



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