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介護者家族向け(12)認知症の症状別ケア 1 (弄便(ろうべん)、失禁)

認知症になっても、排泄の失敗は恥ずかしいと思う気持ちが強く、失敗したという意識が自信喪失の大きな原因ともなります。排泄を失敗したことにたいして叱ったり、きつく注意することは避けましょう。介護者が冷静に受け止め、速やかに対処することが大切です。また認知症の周辺症状の背後にある訳を知り、適切に対応しましょう。

弄便(ろうべん):便をいじるなどの行為
 弄便は便をいじるという行為です。そのことだけを捉えれば異常な行動ですが、無意味に便をいじっているわけではありません。弄便が見られるのはオムツをしている人が多いようです。オムツのなかで排便すると気持ち悪いと感じます。不快なのでオムツを外そうとします。そのとき、衛生的にきちんとオムツを外して処理できれば問題無いのですが、うまくいかずに手や衣類、周辺を汚してしまうことがあります。つまり弄便の原因は、便失禁です。排便行為とその後始末がうまく行えないことが原因です。
そのことを理解すれば、対処の仕方が見えてきます。たとえば定期的に排便を促す、トイレに誘導するなど排便習慣や後始末に配慮することで弄便を防ぐことができます。

失禁
 排泄の失敗は尿失禁から始まることが多いようです。その失禁が膀胱炎や前立腺の病気によるものでないことを確認しましょう。背後に病気がないのであれば、他の原因を探ります。たとえば、排泄の失敗は、トイレの場所がわからなくて間に合わなかった、夜、尿意をもよおしたが、暗くてトイレまで行けなかった、などが原因になることもあります。トイレの位置を示す工夫したり、定期的にトイレに誘導するなど生活習慣に組み込むように工夫しましょう。
汚れた衣服はすみやかに取り替え、気持ちよく過ごせるようにすると、トイレタイムの習慣も嫌がらずに受け入れてもらえるようです。

 

 



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