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介護者家族向け(2)認知症を理解しましょう(種類と特徴)

認知症には種類があります
 認知症は脳が病的に障害されておこります。その疾病原因によって種類分けされています。脳の神経細胞の異常が原因で起こる「変性性認知症」、脳梗塞など脳の血管の異常が原因で起こる「脳血管性認知症」、脳外傷や脳腫瘍、脳炎などで起こる「その他の認知症」です。ですが、多くは「アルツハイマー型認知症」と「脳血管障害による認知症」です。

・ 変性性認知症:アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症(ピック病)など。
・ 脳血管性認知症:脳血管性認知症は、脳梗塞(脳の血管に血栓という血の固まりがつまった状態)や脳出血(脳の血管が破れて出血した状態)といった、脳の血管に異常が起きた結果、認知症になるもの。
・ その他の認知症:若年認知症、糖尿病、パーキンソン病など

アルツハイマー型認知症
 原因は不明です。脳の神経細胞が急激に減少することで、脳が萎縮(小さくなる)します。そのため知能低下や人格の崩壊がおこる認知症です。ゆっくりと発症し、徐々に悪化します。初期では運動麻痺や感覚障害など神経症状は起きません。また本人に自覚がないのも特徴です。
 まず「もの忘れ」が認められます。古い記憶は比較的保たれていますが、新しい出来事が覚えにくくなります。進行すると生活に支障をきたすほどのもの忘れが現れ、判断力の低下も認められます。時間、場所、人物の判断がつかなくなります。

脳血管性認知症
 脳の血管が何らかの原因で詰まったり、破損することによって、脳の働きが悪くなり、その結果、認知症を発症することがあります。
 症状はもの忘れ、頭痛、めまい、耳鳴り、しびれなどが認められます。これらの症状は脳卒中の発作がおこるたびに段階的に悪化することが多いようです。
 脳血管障害による認知症は、障害された場所によって、ある能力は低下しているが別の能力は比較的大丈夫なことが多く、たとえば、記憶障害がひどくても人格や判断力は保たれていることが多いのが特徴です。



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