朝の目覚めを良くするには睡眠周期を知っておくことが必要です
ヒトの睡眠はおよそ90分を1周期としています。入眠後90分の間に深い眠りのノンレム睡眠となった後に、睡眠の深さは浅くなり、最も浅い眠りのレム睡眠になります。レム睡眠となった後には、睡眠は再び深くなり次の周期に入りる事になります。
ノンレム睡眠は身体と脳の休息時間で、一番浅いステージ1から最も深いステージ4の4段階に区分されます。レム睡眠は身体の休息と脳の情報整理の時間で、ノンレム睡眠より睡眠の深さが浅い眠りの状態となっています。
睡眠周期は、入眠直後はノンレム睡眠が長い時間を占めておりステージ4の深い眠りに達していますが、明け方に向かって睡眠周期が繰り返されるに従って、レム睡眠が長くなりノンレム睡眠も深い眠りに達することがなくなるようになっています。
朝の目覚めは睡眠周期にあわせると自然な感じになります
朝の目覚めは、脳と身体にとって必要となる4~5回の睡眠周期を得る事で、身体の休息を取りながらノンレム睡眠をくり返し摂って脳を休めて、そのあとのレム睡眠優位の周期を得る事で記憶の固定や記憶の整理を行った後に目覚めるのが望ましいものとなります。
睡眠は、自然な状態では明け方に向かってノンレム睡眠の深さが浅くなると共にレム睡眠が多くなるように睡眠周期の構成が変化します。そして、入眠して6時間から7時間半の間でレム睡眠優位となった時に目覚めるのが自然な目覚めと感じられるようになっています。
良い一日は朝の自然な目覚めと生物時計の切り替えにはじまります
朝の自然な目覚めは脳と身体との十分な休息、メンテナンスが行われる事によって生じますが、ヒトは機械とは違いますので目覚めによって夜から昼にスイッチが切り替わると直ぐに全ての身体の働きが切り替わることはありません。目覚めてもまだ身体の働きは夜のままの部分も多く、起床後にいろいろな行動、活動を行う事で身体の働きが昼にふさわしいものになって行きます。
自然な目覚めを得た後に必要となるのは、生物時計のリセットをスムーズに行う事です。生物時計は朝目覚める事によってリセットがかかり身体の働きが昼用になり夜に向かってのタイマーも動き始めますので、睡眠を安定させるには毎朝の起床時間を一定にすることが重要となります。
毎朝の起床時間を一定にする事に加えて、生物時計のリセットが十分に行われ活動的な良い一日を過ごす事が出来て、さらに夜の睡眠が良好に得られるために必要と思われるものは、●目覚めた後は室内を明るくする、●深呼吸をする、●一杯のお水(常温でかまわない)をまず飲む、●ストレッチをする、●朝のシャワーを使う、●朝食を必ず摂る、●歩く、●太陽の陽ざしを浴びるという事などがあげられます。毎日の生活の中に取り入れる事は容易なことが多いですし、健康の為にも良い事と思われますので取り入れてみてはいかがでしょうか。