特定施設入所者生活介護情報はどこにあるか
インターネットは便利なものですがその一方で情報が氾濫している状況で、施設名で検索をすると施設のサイトの他に施設紹介サイトなどが数多く出てきます。施設紹介サイトはどれもが企業が行っているサイトですから、目的は宣伝と施設利用がきっかけで施設を利用したという実績作りなどでしょう。それでは良い情報が提供されていても、宣伝、営業が目についてしまいますし、施設情報をチェックするのに適切とは考えられません。
特定施設入所者生活介護については、介護保険制度に含まれた介護サービスですので厚生労働省が直轄で運営している「介護事業所検索・介護サービス情報公表システム(http://www.kaigokensaku.jp/)」が全国の介護事業所を網羅していますのでこちらを利用するのが最も公正と思われる情報を得ることが出来て、さらに他の介護(保険)事業所の情報も得ることが出来ます。
介護事業所検索にある特定施設入所者生活介護事業所は何でしょう
介護事業所検索(http://www.kaigokensaku.jp/)にある特定施設入所者生活介護情報は、特定施設の指定を受けている全ての施設が対象となっていて施設種別は6種類となります。注意しなくてはならないのは、施設を比較検討する際に必要になってくる類似の施設、介護保険事業者に指定されていない住宅型有料老人ホーム、ケアハウスとサービス付き高齢者住宅とは対象から外れています。
≪介護事業所検索「特定施設入所者生活介護」にある事業所≫
①特定施設(有料老人ホーム)
② 特定施設(軽費老人ホーム)
③特定施設(サービス付き高齢者住宅)
④特定施設(有料老人ホーム・外部サービス利用)
⑤特定施設(軽費老人ホーム・外部サービス利用)
⑥特定施設(サービス付き高齢者住宅・外部サービス利用)
特定施設入所者生活介護事業所をチェックする
施設情報を検索すると、①事業所の概要、②事業所の特色、③事業所の詳細、④運営状況、⑤その他の五つのタブが出てきます。この中で②は事業所の判断で作成され、⑤は都道府県の判断で作成されるものとなっていて全国一律とはなっていませんので、①、③、④の情報からチェックする事になります。
この中で①、③にある利用料や①にある設備の状況、①、③にあるサービスの内容などの基本的な内容はチェックするのは当然ですが、その中で特にチェックしたいものは、●協力医療機関、●看取り介護加算、●職員情報、●退居情報、●サービスと利用料の5点になります。
●協力医療機関は高齢者にとって切っても切れないもので、特に慢性疾患や生活習慣病で定期受診が必須な方には施設以上に大切な存在であります。①に医療機関名がありますのでインターネットなどで、施設と医療機関との距離、医療機関の診療体制、入院体制、医療レベル、他医療機関との連携等について確かめましょう。
●看取り介護加算は、①に「あり」、「なし」で記載があります。看取り介護加算は、単に看取り介護を行うだけでなく必要な体制を作り医師の判断、本人または家族等の同意が必要で看取り介護の指針を事業所が作成していなければならない加算です。終の住処として選ぶ施設でしたら当然あって行われるべき介護だと思われますので、この加算の有無は重要なチェックポイントですし、利用を検討する際には体制や指針を確かめましょう。
●職員情報は、①に概要、③に詳細な情報があります。職員体制や介護体制の安定を見るには①の従業員情報で可能ですが、③の従業者タブの中にある「有料老人ホームの職員の人数及びその勤務形態」と「従業者である介護職員が有している資格」との比較を行う必要があります。介護職は有資格者か介護研修終了者と考えがちですが必ずしもそうではない事がこの2つの情報を比較することでわかります。施設の基本的な体制がどのようなものかがチェックできますので、細かい表でわかりにくいですが計算しながら見比べて確認しましょう。
●退居情報は、①と③にありますが、③のサービス内容タブの中に「有料老人ホームを退居した者の人数(前年度)」があります。退居人数も施設の介護や運営の安定性を見るポイントとなりますが、退居先がどのようになっているかが重要なチェックポイントになります。入居者が施設での最後の姿がどのようなものだったか、死亡者はゼロであるものの、退居先の殆どが病院となっているものもありますので、施設の利用者に対する姿勢、介護について計り知ることが出来ると思います。この表の直ぐ下に「入居者の入居期間」が表になっていますので、併せて確認すると施設の姿がよく見えてくると思います。
●サービスと利用料については、③の別紙タブ内にチェックが必要です。施設が提供するサービスについてどのような利用料が必要か一覧になって示されていますので、長い表ですが施設が提供するサービスの内容を確認しながら利用料の発生の有無を確認しましょう。