「味覚障害」の症状について
「最近、何を食べても味を感じられない」、「食べ物の味が変だ」。このような経験がある方はもしかすると「味覚障害」であるかもしれません。味覚障害とは、「食べ物の味がわからない」という障害です。その症状は、食べ物の味が全くしない、味が薄く感じる、ある特定の味だけが感じられない、本来の味とは違うように感じるなどがあり、味覚障害の症状の種類は多様なものとなっています。
原因不明の味覚障害は「心因性」によるものである可能性
さて、味覚障害を患っているのではないかという疑いをもった方が病院での診察を受けたとしましょう。しかし、いくら病院をまわっても、その方の味覚障害の原因はわかりませんでした。このような方の味覚障害の原因は、うつ病などの「心因性」によるものである可能性が高いといえます。通常の味覚障害の場合には、味を感じる舌の機能低下によって、「味に関する信号」が舌から脳へと正しく送られないことが原因となっているのですが、うつ病などの「心因性」による味覚障害の場合には、舌自体には何の異常も発見されません。
心因性の味覚障害をチェックする方法
味覚障害が「心因性」によるものかどうかを判断するときには、「亜鉛摂取による治療」が有効に作用しているかどうかをチェックしましょう。亜鉛の摂取量が不足しますと、味を感じる「味蕾(みらい)」という舌にある器官の働きが悪くなることで、味覚障害が発生するのです。味覚障害を治療する際には、亜鉛摂取の方法がまず行われることが多いのですが、亜鉛を摂取しても味覚障害が改善されない場合には、他の原因が疑われることになるわけです。こころの疲れがひどいときに起こる味覚障害は、うつ病を患っている「サイン」であるかもしれません。味覚障害とうつ病との関係を知っておいてください。