食事は楽しくあるべき
高齢者になりますと、運動神経が指先まで伝わらず、手が上手く動かせないために食欲不振に陥るというケースもよくあります。マヒを起こしているような場合では言わずもがなです。例えば右利きの人が右半身マヒを起こした場合では、「利き手交換」と呼ばれる訓練をして、左手で食事ができるように箸の使い方を訓練したりします。もちろん、一生懸命左手で食事ができるように訓練する人もいますが、細かい動きを要求される箸の使い方をマスターできず、それがストレスとなり、さらに食欲不振に陥る…という負の連鎖につながるケースが多く見られます。
そもそも食事は楽しい時間であるべきです。それを実現するために、最近では使いやすい箸やスプーンといった便利な道具もたくさん販売されていますので、それらをご紹介していきましょう。
持ちやすい箸&曲がるスプーン・フォークとは?
『らくらく箸』
(画像:http://netshop.tsjiba.or.jp/products/detail.php?product_id=238)
ピンセットのように2本がつながった箸です。食べ物を口に運ぶ時に落としてしまう人や、箸先が合わずに食べ物を挟みづらい人などに便利。箸先が自然に合い、挟んだり、また放したりするのが楽にできるスグレモノ。握力が弱い人でも簡単に使うことができます。
『箸蔵くん』
(画像:http://ec2.images-amazon.com/images/I/41C85YTX7DL._SL500_AA300_.jpg)
右手用と左手用それぞれ専用のグリップが付いており、手を添えるだけで自然に指に馴染みます。簡単な指の動きで楽に食べ物を挟めるだけでなく、箸先に滑り止めが付いているためクロスしにくくなっているのが特徴です。
『介護用曲がるスプーン&フォーク』
(画像:http://item.rakuten.co.jp/kyoei-kk/olk-0402/)
(画像:http://item.rakuten.co.jp/kyoei-kk/olk-0301/)
スプーンや、フォークの首の角度を自分に合わせて曲げられるため、手や肘など関節の動きが不自由な人でも使いやすいのが特徴です。また、握力の弱い人のためにスポンジがセットになっているものもあり、大抵の商品は煮沸消毒できますので、病院や施設でも安心して使えるのが良いです。
『ケンジー』
(画像:http://u-myspoon.jp/item/kenji.html)
これ1本で、箸・スプーン・フォークで行う「挟む」「すくう」「刺す」「乗せる」「切る」という5つの食事動作が可能という多機能スプーン。トングと同じような使い方で、握力が弱い人でも楽に使うことができます。