リハビリテーションの定義は、WHOが昭和38年(1968年)に、「リハビリテーションとは、医学的、社会的、教育的、職業的手段を組泡さえ、かつ相互に調整して、訓練あるいは再訓練することによって、障害者の機能的能力を可能な最高レベルに達せしめること」としました。
その後、昭和57年(1982年)に、「リハビリテーションは、身体的、精神的、かつまたは社会的に最も適した機能水準の達成を可能とすることによって、各個人が自らの人生を変革していくための手段を提供してゆく事を目指し、かつ時間を限定したプロセスである」と定義されました。
リハビリテーションには、①医学的リハビリテーション、②職業リハビリテーション、③教育リハビリテーション、④社会リハビリテーションの4つの主要分野に分類されています。
①医学的リハビリテーションは、「個人の身体的機能と心理的能力、また必要な場合には補償的な機能を伸ばすことを目的にし、自立を獲得し、積極的な人生を営めるようにする医学的ケアのプロセスである」と、WHOが昭和44年(1969年)に定義しています。
②職業リハビリテーションは、「職業指導、訓練、適職への就職など、障害者がふさわしい雇用を獲得し、又は職場に復帰することができるように計画された職業的サービスの提供である」と、WHOが医学的リハビリテーションと同じ年に定義しています。
③教育リハビリテーションは、障害のある児童だけでなく、すべての障害を持つ人々の能力を向上させ潜在能力を開発して、自己実現を図ることが出来るように支援することを目的にしています。
④社会リハビリテーションは、「社会リハビリテーションとは、社会生活力を高めることを目的としてプロセスである。社会生活力とは、様々な社会的な状況のなかで、自分のニーズを満たし、一人ひとりに可能な最も豊かな社会参加を実現する権利を行使する力を意味する」と、RI(国際リハビリテーション協会)社会委員会が昭和61年(1986年)に定義しました。
<参考>
リハビリテーションと介護の役割:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/rehab/r065/r065_002.html#D002
リハビリテーションと介護技術:http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/rehab/r065/r065_008.html#D008
「リハビリテーション研究」1990年9月号より