山しゅんさん、お父様の介護お疲れさまです。

さて、ご質問の冬の脱水症状ですが、高齢の方は、もともと体内の水分量が少なくなっていることもあり、たしかに脱水症状をおこしやすい状態にあります。夏は汗をかきやすいため、周囲もこまめに水分補給をさせようとするのですが、冬は油断しがちですよね。

高齢の方の中には、寒い時期にお手洗いが近くなるのが心配で、のどが乾いているのに我慢して水分をとらずにいる方がいます。また、抵抗力が落ちているため、発熱や下痢などを起こしがちな方も多く、こうしたことでも体内の水分が奪われてしまいます。さらに冬場は、電気毛布などをつけたまま就寝したり、コタツやエアコンの使用により、思わぬ汗をかいたり、体の乾燥が進んだりします。こうした点に留意してみてください。

日常的には１日1～1.5リットル程度の水分を食事や飲み物で補給できるよう心がけてあげてくださいね。

発熱や下痢による急激な脱水症状の場合は、ナトリウムなどの補給も兼ねて、スポーツドリンクの摂取がおすすめですが、いずれにしても、脱水は放置すると意識障害や脳梗塞などの危険が高まり、命に関わることもあります。もし、唇や肌がかさついている、だるそう、動きが緩慢、尿量が少ない、ぼーっとしているなど、脱水が疑われる症状が見られたら、早めに医師に相談してください。