ぼくも「高齢者が好きだから」という理由がこの仕事をする動機の一つでしたが、核家族で育ったため、介護の仕事を志すまでは、高齢者と接する機会といえば年に数回遠方に住む祖父母と会うくらいでした。もしかするとそのスタッフも「お年寄りが好き」と言っても、それはたまに会う優しいおじいちゃんやおばあちゃんのことで、世の中には気難しい方や認知症等の影響で扱いづらい方がいるということをあまり認識していなかったのかもしれませんね。

とはいえ、実際に利用者様を尊重する介護をするためには、高齢者といっても様々な方がいるし、その性格はその人の人生を象徴するモノであるという事実を重く受け止めてもらわなくてはなりません。相手が喧嘩ごしの理由が理解できれば、少しは対応も変わるかもしれませんよね。

これは、あくまで私見ですし、人手不足の中、大変だとも思いますが、例えばシフトを調整し、スタッフが利用者様のお話をじっくりと聞く時間をつくるなどすれば、本当の意味で高齢者と触れ合え、そのスタッフも心から「お年寄りが好き」になれるかもしれませんよ。